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『男の操 (上)』 (業田 良家) 感想

409181025X男の操 上 (1)
業田 良家
小学館 2006-11-30

by G-Tools

【感想】
五木みさお は売れない演歌歌手。ただ一曲の持ち歌「男の操」を街頭や健康ランドで営業してまわる日々。しかし、彼にはいつかは紅白に出演するという夢があった……。
何気なく立ち読みしはじめた「ビックコミック」の連載だけど、ここまではまるとは自分でも思っていなかった。すでに鬼籍の人でありビデオでのみしか登場しないのに、生きている人以上にみさおを気遣い、時にはアクロバティックなリアクションをする妻の純子さん。もしかしたら、みさお以上に演歌の心を掴んでいるんじゃないかと思える娘のあわれちゃん。なぜか、みさおをいびり続ける芸能プロの深情社長。そして、みさおの様子を盗み聞きしている、隣の万田さん。登場人物たちは一癖も二癖もあるのに、それでもみさおの歌が大好きなのだ。
最初は単なるシュールな話としか思ってなかったのだけれど、後半のあまりにも静かで深い盛り上がりは、いったい何なのさ。あれは、最初から計画されていた結末だったのだろうか?そうだとも思えるし、そうではないとも思えるのだな。不覚にも、そう不覚にも感動してしまい、最終回を迎えるまでの何回かは「ビックコミック」を読むのがとても楽しみだった。
下巻が12月26日発売なのは、深謀遠慮ですね。ふだんは紅白の、それも演歌のところはほとんど見ないのだけれど、なんだか今年は見てみようかな、とか思っている。もちろん、下巻はしっかり買う予定。

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