『枯れ蔵』(永井するみ) 感想
米を題材しした農業ミステリー。ううむ、やりたいことはよくわかるのだけれど、これはちょっと……。まず、プロローグにひいてしまう。あれ、必要ですか?それをはじめとして、主人公の学生時代の恋がどうとか、どうも不必要な味付けが多すぎるような気がしたのだね。けっきょく、作者はこの物語で何を主張したいの?ってのがどうもなかなか見えてこない。でもって挿入されるエピソードの数々がどうも不完全燃焼っていうか……。読了してから、え?あの件はそれでどうなったの?と思って読みなおしたんだけど、どうなったのかけっきょくよくわからなかった。それなのに、どうも展開は強引なような気がするし……。
ぼくの読み方が悪かったかもなあ。でも、物語にまるで現実のように歯切れの悪い展開されると、どうも息がつまってしまいますよ。(2000.02.13)
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