『古城の迷路』 (ドロシー・ギルマン) 感想
何度もいうようで多少気が引けるんだが、やはり<おばちゃまシリーズ>と比較してしまうからいけないのでしょうね。ファンタジーにしては物語が平坦すぎるような気がするのだよ。うーむ。興味深いのは、これが前作『アメリア・ジョーンズの冒険』の作中作だということか。もっとも、成立は『古城の迷路』のほうが先で、出版順が逆ということらしいが。 『アメリア・ジョーンズの冒険』では各部のはじめにこの物語から意味ありげに引いてあったんだけれど、どうなんだろう?アメリアがあれほど真摯に『古城の迷路』に魅かれていた理由が、残念ながらぼくにはピンとこなかった。しかしながら、ひとりのどこにでもいるような少年の成長物語としては教訓深い部分も多々ある。もしかすると、小学校高学年くらいで読むとよいのかもしれない。(2000.05.06)
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