『いちばん初めにあった海』(加納朋子) 感想
本棚のかたすみに見つけた見覚えのない、しかし印象的な一冊の本。その本にはさんであった見覚えない差出人からの手紙。主人公は差出人をさがしはじめるのだが……。
やさしく、そして厳しい物語であると思った。いやいや、ほんとうのやさしさとはこのように厳しいものなのであろう。前半の「いちばんはじめにあった海」を読了してから、もうひとりの主人公麻子のその後が気になったのだが、それはきちんともうひとつの物語「化石の樹」に記されているのです。
-すべての母なるものへ-、との巻頭辞を、すべて読了してからもう一度読み返してみるのもよいか、と思いました。(2000.06.25)
« 『天使の屍』 (貫井徳郎) 感想 | トップページ | 『夏と花火と私の死体』 (乙一) 感想 »
「2000年の読書遍歴」カテゴリの記事
- 『突然の災禍』 (ロバート・B・パーカー) 感想(2008.11.30)
- 『悪党』 (ロバート・B・パーカー) 感想(2008.11.30)
- 『ライオンハート』 (恩田陸) 感想(2008.11.30)
- 『幻の声 髪結い伊三次捕物余話』 (宇江佐真理) 感想(2008.11.30)
- 『グイン・サーガ76 魔の聖域』 (栗本薫) 感想(2008.11.30)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント