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2008/11/30

『占い師はお昼寝中』 (倉知淳) 感想

狐につままれたような感じのする題名ですね。しかも帯に「霊感が無くても、お客さんの悩みは解消できるのです」なんて書いてある。うーむ、いんちき占い師を探偵役に据えた一種のアームチェア・デテクティブものですが……。
「三度狐」これで占い師こと辰寅叔父さんの人間性が確認できまずは安心。路線としてはこういうものなのだね。中身は霊的現象とはこれっぽっちも関係なし。もしかしなくても、このシリーズ中では、本物の霊的現象に遭遇することなど金輪際ないでしょう。
「水溶霊」これはちょっといただけないかも。しかし、こういう解決方法しかないよなあ。そうとも。探偵は神様じゃないのだ。
「ゆきだるまロンド」こういう話だとちょっとほっとします。まあ、どうでもよいけれど、このシリーズの登場人物って皆信じやすい人々ばかりなのだねえ。そこを違和感なく書いているのは作者の筆の力なんだろうな。(2000.09.03)

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