『悪魔の羽根』 (乃南アサ) 感想
季節にまつわる心理ミステリ。表題作の悪魔の羽根っていうのは雪のことだと帯に書いてある。ううむ、雪のない国に育った主人公がそれに追いつめられていく過程ももちろん怖いんだけど、結論がそこに行くのか?ってところがぼくはもっと怖いんだけど。同じことが「はびこる思い出」とか「秋旱」とかにも言えるような気がするのだけど……。その怖さっていうのはいかにも異常な行動が日常の中に取り込まれてしまうということ。女性が主人公の場合にそれは顕著ですよね。男はなんというか日常に戻れないんですよ、そういう場合。そう思いませんか?(2000.05.06)
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