『必殺仕事人2009 第10話 鬼の末路』 感想
『必殺仕事人2009 第10話 鬼の末路』を観ました。
なんという怒涛の展開。
身勝手な頼み人。それでも仕事は仕事です。先を見越したように降りてしまう小五郎とやると言っておきながら、殺しの現場を見られて後始末をしない涼太の対比が見事。源太のほうは、過去の仕事人たち誰もがとらなかった無様ともいえる行動をとってしまいますが、今回非情に徹した小五郎はこれをどうするのでしょう?
<人間はいいことをしながら悪いことをする>というのが『仕掛人・藤枝梅安』シリーズの台詞にありますが、この矛盾をかかえていかないとならないのが仕事人のさだめです。頼み料は、個人的・世間的なそういう矛盾を飲み込むための方便にすぎません。源太はこれからどうなるのでしょう?
今回、簪のようなものを持っていましたが、あれに武器が変わるのでしょうか?源太の殺しのBGMが「旅愁」であることを考えれば、彼は『暗闇仕留人』の糸井貢を継ぐキャラクターなのでしょう。すべての矛盾を抱えることができるようになったとき、彼もまた貢のように、主水いうところの「本物の」仕事人になるのだと思います。
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時代考察人様
はじめまして
今回は必殺の本質に迫るすばらしい内容でしたね。
1話完結はスタイルとして特に陳腐だとは思いませんが、内容を掘り下げるために前後編にするのはいいことだと思います。
後編に期待しています。
投稿: 書庫の彷徨人 | 2009/03/21 23:49
今回は、仕事人の世界は、真の正義の味方なんていう
美しい商売ではなく悪の上をいく非情さに徹しなければ
成り立たない仕事であることを正面から描いた、本格的
にハードな内容でした。
1話完結という陳腐なスタイルを壊し、2部作にした点も実に
興味深いです。僕も今だに興奮冷めやらぬといった気分で、
つい投稿してしまいました。久しぶりに強烈です。
投稿: 時代考察人 | 2009/03/21 23:31