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2009/04/12

『青二才の頃 回想の70年代』 (清水義範) 感想

もちろん、70年代をモチーフにした著者の青春回顧録として単独で読んでも面白い。しかしですよ、清水義範で70年代ということは、よくよく考えながら読まないといけないのではないかいなあ、などと思ってしまうのだ。どうしてかって?例えばノンSFでいうならば氏の自伝的作品『青山物語1971』、またはその続編の『青山物語1974』がまさにこの時代を取り扱っている。SFならば「国語入試問題必勝法」と並んでぼくが氏の作品を読み出すきっかけとなった「また会う日まで」、またはちょっと時代を遡ることになるが「イエスタデイ」や「続・イエスタデイ」。そう、清水氏は、物語に自伝的要素を取り込んできた人なのである。そのほとんどを、どこまでほんとうでどこからフィクションなのかなあ、などとニヤニヤしながら読み、学業や仕事の合間に投稿作品や同人誌を作っていたというような話に大いに共感してきたのです。それで、このエッセイ集。つまり、これって今までの作品のモトネタというかネタバレというか、そういうものが含まれているのですよ。
あ、これがあの話に出てきたあのエピソードのほんとうのところか、などという読み方をするエッセイじゃないのかな?うーむ。とりわけ、師匠である半村良氏との出会いのエピソードは興味深い。このエッセイ、70年代初めから、氏が作家としては作品集『昭和御前試合』を出版するまで、個人としては『青山物語1971』にも登場するあの女性とのご結婚が決まるまで、である。あと、余談ではあるが、この範囲だから、清水義範といえばインド、インドといえば清水義範だとはいえ、ノンフィクションだと80年代後半のこのエピソードは出てくるはずはないわなあ、と思っていたのだが、ちゃんとインド旅行のエピソードも入っているのだ。清水義範おそるべし(笑) (2003/05)




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