『ちはやふる 1~4』 (末次由紀) 感想
本屋に置いてあったサンプルを「ちはやふる」といえば落語にそんなのがあったなあと、何気なくパラパラと読んでみたら、えらく面白い。ぜひ続きが知りたくなって購入。とりあえず、いっぺんに読むともったいないと思ったので、7巻まで出ているうちの4巻まで。
小学4年生の千早は、福井からの転校生 新に百人一首競技かるたを教えられる。美少女コンテストに入賞するような姉の千歳に多少のコンプレックスもある千早。だが、彼女には名人である祖父に教えを受けた新をも驚ろかせるような才能があったのである……。
いやあ、競技かるたって存在は知っていたけれど、こんなに激しいものなのか。まるで格闘技ですな。札を記憶する知力、相手のすばやさに勝る体力、そして次に読まれる札は何なのかという時の運。これは面白い。まずは、競技シーンの緊迫感が最高。新の武器は記憶力と目、千早の武器は札が読まれる瞬間を「感じ」られる耳。と特色があるのも、面白い。
千早・新・太一で構成される微妙な三角関係も、凡百の少女漫画のようにべったりしたものにならないのがいい。
ああ。二巻目までの小学校編をもう少し読みたいような気もしたけれど、本題は高校生になってからなのだね。高校生になった千早が、姉に劣らずの美少女になっているのに、周囲に「無駄美人」とか言われているところとか、キャラが立っておるなあ、とも感じる。
あと、スポーツ漫画以上に台詞が熱い。「自分のことでないと夢にしたらあかん」「あたしが知ったのはかるたじゃない 情熱だ」「青春全部懸けたって強くなれない?懸けてから言いなさい」「仲間にするなら かるたの天才より 畳の上で努力し続けられるやつがいい」 と、こうだものね。
ひさびさに、いい漫画を読ませていただきましたよ。続き、明日買おうかな…。
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