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2013/01/06

『儚い羊たちの祝宴』 (米澤穂信) 感想

「身内に不幸がありまして」、「北の館の罪人」、「山荘秘聞」、「玉野五十鈴の誉れ」、「儚い羊たちの祝宴」の5編。
夢想家のお嬢様が集う読書サークルという設定がいいなあ、と思います。それで会の名が「バベルの会」、どんな本を読んでいるのかのぞいてみたくなります。その会の描写はほとんどされていなくて、ほのめかされている程度なのも秘密めいて素敵です。そして、まずは「身内に不幸がありまして」のなんとも言えない毒気にまずは当てられてしまいます。お嬢様、怖いです。この毒気にやられたままで読み進むわけですが、「山荘秘聞」には、あの「牛の首」が出てきたり、そもそも表題作の羊はあのアルミスタンの羊だったり。くらくらします。何の説明もないのですが、わかっている人はわかっていますよね、的な共犯者意識を読者に持たせてくれます。牛の首やアルミスタン羊を知っているところで、もう読書サークルに参加している気分になれるわけですな。米澤氏の作品ではいちばん好きかもしれません。

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