【読書メモ・感想】『創竜伝11銀月王伝奇』(田中芳樹) 1997/12
前巻からずいぶんと間があいたけれど、めでたく11巻である。とはいえ、今回は特別編なので本編とは連続したストーリーではない。作者が実際に見た夢をバックボーンにしているというので、その点も興味深い。ただ、前巻までかなり派手なアクションシーンが展開されていたし、舞台も国際的(?)になっていたので、その続きとして読むと少々スケールダウンした感もいなめない。
まあ、とはいうものの、竜堂四兄弟はあいかわらずである。これだけ世界の、特に日本とやらいう国の政治家の無能さを虚仮にした作品シリーズもめずらしいし、思わず真顔でうなずいてしまう意見なども書いてあってよいのだ。毒舌という点では次男の続に一歩及ばないが、ぼくのごひいきは教師を表稼業にしている長兄の始である。このように生き生きした先生がたくさんいらっしゃれば、教育の荒廃とやらを嘆かずにすむと思うのだがなあ。今回は久々に学校が舞台になっているので教壇に立つシーンなど楽しめるかと思ったのだが、あっさり数行でかたづけられてしまい、その点のみちょっと不満です。(1997/12)
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