【作家】北野勇作

2009/04/12

『北野勇作どうぶつ図鑑 その4 ねこ』 (北野勇作) 感想

なんだか構成が無理矢理だよなと3巻まで読んで思っていたのであるが、この4巻目はいい、いや構成は別にして。同じく『異形コレクション8 月の物語』に入っていた、あの「シズカの海」が収録されているのだからいいのだ。今のところ、北野作品では、ぼくはこの話がいちばん好きなんですよ。なんだか物悲しい話ではありますが、ネットで流布している例のミもフタもない話をよく昇華させたものだと思います。夢のような現実のような……そしてぼくたちが住んでいる世界は、彼女の思うどの世界なのでしょう?それを思う時、やっぱり悲しい気分になってしまうのはどうしてなのでしょう?(2003/05)

『北野勇作どうぶつ図鑑 その3 かえる』 (北野勇作) 感想

え?純真無垢だからああいうことをするんじゃないんですか?と思わずまたカバーの前書きに突っ込みを入れてしまう。北野作品を読む限り、このように氏が考えておられるとは思えないんだがなあ。冒頭の「螺旋階段」は『異形コレクション9 グランドホテル』の一編。独立した話として読むのもいいけれど、異形コレクションでもこのグランド・ホテルものに関しては通して読むとなお味わい深いと思う。古書で探すべし。他にも異形コレクションから二編。あれ?ということはかえるを表題にする理由がないような気がするんだがな。同じ長さなんだから、「蝉時雨」からとってセミの折り紙が欲しかったなあ、などと勝手なことを思ってしまうのだが……。(2003/05)

『北野勇作どうぶつ図鑑 その2 とんぼ』 (北野勇作) 感想

<ヤゴゲルゲがトンボゲルゲにならずにそのままあっさりやられてしまうのは、たぶん番組の予算の関係>と言う北野氏。それならば、このシリーズが六冊に分かれている理由はいったいどこに由来するのだろ?しかも、カメのあとがトンボなのはどうしてなんだろ。そのうえ、トンボがほとんど出てこないのは何でなんだろ?そこに大きな陰謀を感じるのはぼくだけだろうか?(笑)。トンボは出てこないけれど、一編目の「新しいキカイ」という話が、かなりしぶくていい感じ。古き良きSFっていうテイスト。無理矢理に動物を頭にもってきてまとめなくてもいいのにと思うのだけれど、いかがでしょう?(2003/05)

『北野勇作どうぶつ図鑑 その1 かめ』 (北野勇作) 感想

最初、こういう本が出ると聞いたときは冗談かと思っていたら、ほんとうだったとは。『かめくん』はたしかにいい話だったけど、二番煎じじゃないのかと……。それにしても、レプリカメというのがいったい何なのか、これを読んでもやっぱりさっぱりわからない。わからないままでよいという一種の強引さを感じるのはぼくだけだろうか?折り紙を付録につけたりして今(それとも、ちょっと前か?)はやりの癒し系に見せかけているが、北野作品というのはけっして癒し系なんかではないのだ。不条理な哲学ものではないのかとも思えてしまう。不条理で、作中の何かにちょっと躓いて意味をとろうと模索していると、おそろしく消耗している自分に気づいてぞっとする(笑)。<カメリ>が第一話になっているので、きっと続きもあるのだろう。カメとは何なのかをさぐるため、続きを読まねばなるまい。あと、気になるんだけど、カバーに書いてある<対象年齢12歳以上>ってのは何なのさ?折り紙の本だと思って間違って子供に買い与えるなってことかなあ。(2003/05)

2009/04/11

『イカ星人』 (北野勇作) 感想

今度はイカだよ。なんだか、一気に難解になっていないか?いきなりここまでやってしまって、読者はきちんとついてくるのか?というか、これから買った人は絶対に次を読まないのではないか?SFの危機とやらをあおってはいないか?いや、べつに読者に媚びろとか言っているわけじゃないんだけど、これはちょっとアレじゃないのかな。
ごめんね。はっきり言って読めば読むほど何を主張したいのかわからなくなってしまったのだよ。不条理なのはかまわないと思うのだけれど、不条理には不条理の何かルールのようなものがあるんじゃないの?何がイカソーメンで、何がイカリングで、何がイカメシなの?うーむ。オレ頭が固いのであろうかな?まああれだよ、SFっていったい何なのさ、というのをメタに茶化してみているの?だからって、イカメシの部のラストの台詞はないんじゃないの?やっぱり、オレ頭固いのかな?
この物語は、北野SFの世界を構成する何らかの部品なのであろうとは思う。でも旧作すべて読まないとつながりのようなものが見出せないのであれば、それはちょっとかんべん願いたいのだ。小技としてのそういうものは、もちろんぼくも読者なんだから大歓迎なんだけどさ。そこのところはニヤニヤしながら読んだりね。でも、なんか、今回は全編が一見さんお断りみたいな書き方のような気がするのだよね。例えば、徳間デュエルで新作だけ追っている読者がいたとして、<かめ>でおお、とか思って<ザリガニ>で首をひねって、<イカ>は投げ出すような気がしない?それはあまりに惜しいでしょう!!好きな作家さんなんで、あえてかなりの苦言を呈しました。でも、あれだけイカを全編に出しながらクトルフという文字がまったく出てこなかったのはすばらしい、なんて妙な感心の仕方もしてるんですけどね。(2002/08)

2009/03/15

『ザリガニマン』 (北野勇作) 感想

『かめくん』の姉妹編だが、雰囲気はずいぶんと違う。話題になった『かめくん』しか読んだことのない読者がふれると、けっこうとまどうのじゃないだろうか?明らかに『仮面ライダー』を意識したカヴァー絵は、30年ほど昔に駄菓子屋で夢中になった<5円引きあてもの怪人カード>のようだし、正統派(?)怪人ものといったところなのだろうか?うーむ、違うか。そうでなければ、「月刊アフタヌーン」で連載してる北道正幸の『ぽちょむきん』に類似といったほうがわかりよいとか。え?ぜんぜんちがうって?それは失礼。さてさて、困ったぞ。物語の目的がどこにあるのか、読了後も今も皆目検討がつかないんだけど、<木星戦争>シリーズのこれはプロローグ的な役割を果たす物語で、このあとどんどんこの手の話が量産されるのだとすると、それはそれで面白いかも。ただ、一般受けはしないだろうね、これ。マニアックな方向に走り出すのがちょっと早すぎたのではない?というところが気になるところ。もう少し読者数つかまえてから、マニアな世界は小出しにするとかでもよかったんじゃ。ぼくとしては、こういうの好きなんだけど、好きだよー、と声を合わせてくれる方ってどのくらいいらっしゃるのか不安が残るのだよね。ちなみに、現時点でいちばん気に入っている北野作品は、『異形コレクション・月の物語』に入っている「シズカの海」です。

2009/03/14

『かめくん』 (北野勇作) 感想

奇妙なお話です。「木星戦争」に投入するべく開発されたカメ型ヒューマノイド・レプリカメ、っておいおい、カメ型とヒューマノイドは矛盾してるやろ(笑)。
戦争は終わっているらしく、かめくんは不要になったらしい。でも新しい職場では、なにやらザリガニ状巨大生物と戦うのであった……。ううむ、なんてシュールで不条理なんだ。そもそも、なんで戦闘に台本があったりするんだよ、とか疑問が百出しながら読むことになる。どうも読んでいるうちに自分の頭の中までかめくん状態になるらしく、そのうち重要な情報の欠落とかどうでもよいような気になってくる。今が幸せならいいじゃん、てな感じである。しかしながら、人生、いやカメ生か、そんなには甘くないのであるよね。世の中には信じていいほんとうのことはあるのかしら?物語の終盤、このお話がじつは何であったのかわかる時に感じるのは虚しさでしょうか?いやいや、そうではないと、やっぱりぼくは信じていたいです。自分の手の中には、たとえ大事にしていた図書館カードさえ残らないのだとしても……。(2001.02.19)

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