【作家】福井晴敏

2011/08/21

『機動戦士ガンダムUC』 (福井晴敏) 感想

3巻「赤い彗星」
4巻「パラオ攻略戦」
5巻「ラプラスの亡霊」
6巻「重力の井戸の底で」
7巻「黒いユニコーン」
8巻「宇宙と惑星と」
9巻「虹の彼方に(上)」
10巻「虹の彼方に(下)」

最後まで通して読んで、けっきょくフル・フロンタルってなんだったんだろうなあ、という釈然としない気持ちが残ってしまった。もちろん、物語は起伏に富んでいて、長丁場を飽きさせず、1、2巻の感想にも書いたけれど戦闘シーンも違和感なく面白い。正伝が今後も、もし紡がれていくのだとすれば、この上を行くのは難しいのではないかと思う。









2010/03/04

『機動戦士ガンダムUC ユニコーンの日 (上) (下)』 (福井晴敏) 感想

ついにアニメ化も成った、福井晴敏版のガンダムです。
『逆襲のシャア』から3年後、時に宇宙世紀0096、謎の少女オードリーを助けたことで「ラプラスの箱」をめぐる事件に巻き込まれていくバナージ・リンクス……。
昔、冨野さんの小説版のガンダムを読んだことがあります。何というか、ちょっとまどろこしい感じがしたのを記憶しています。モビルスーツ戦は小説でやるのは難しいのだな、とそれからずっと思っていたんですが、さすがに福井晴敏氏は徹底しておりますね。物語ももちろん面白いし、戦闘シーンもすばらしく熱い。アニメの冒頭をネットで見ましたが、原作で70頁近くのプロローグが、たったあれだけに?と逆にアニメに物足りなさを感じてしまいましたよ。

ところで、これ、角川文庫版とスニーカー文庫版がほぼ同時に出たけれど、どういう需要を見込んでいるのでしょう?ぼくは、せっかくなのでイラスト入りのスニーカー文庫版を買いました。






2009/05/10

『川の深さは』 (福井晴敏) 感想

「命をかけて守るべき人が君にはいるだろうか」と帯の惹句にあります。うーん、男なら誰だって家族や恋人を命がけで守りたいと思ってるんじゃないでしょうかね。いや、申し訳ない、水を差すようなことを言って。ぼくは無骨な生き方を描いた作品はけっこう好きだし、もちろんそういう意味ではいい話だと思います。でも、ごめんなさい。読んだ時に体調が悪かったのも手伝ってか、いまひとつ乗り切れませんでした。ええと、どう言ったらいいでしょうか。大上段に構えすぎているような、力が入りすぎているような、そんな感じがしたのです。
目の前に流れている川の深さを問う心理テストで情熱度がわかるのだそうですが、その箇所を読んだ瞬間に<もうすぐ口に水が入ってきそうだ>と反射的に思ったぼくは、さて情熱過多な人間でしょうかね?目の前に川が流れています。他の動物はみな泳いで渡りましたが、象だけは一歩一歩川底を確かめながら歩いて渡りました。などという、何が言いたいのか瞭然な例え話を読んで、橋を作るか舟を探すかすればいいじゃないか、などと考える自分がいるのも確かですからね。もし、心理テストの結果通りにぼくが情熱的な人間だとしても、たぶんそのことについては黙っているのでないかと。なにしろ、皮肉屋で通っているもので……。(2003/10)

2005/04/22

『終戦のローレライ』 (福井 晴敏) 感想

4069360530終戦のローレライ フィギュア付きBOXセット 全4巻
福井 晴敏
講談社 2005-02

by G-Tools

【感想】
以前から読もうと思っていたので、どうせならとフィギュア付の4巻セットを購入したのが3月18日なので、読了するのに1か月かかったことになります。とても重厚ですばらしい物語でした。
以前、『川の深さは』の感想ではいまいち乗り切れないと書きました。それは守るべきものに対する信念があまりにも迷いないように思えたからです。対してこの物語は、折笠上等工作兵という17歳の少年が中心に据えられていることによって、この点とても違和感なく感情移入することができました。うまく言えないのですが、あたりまえの心情が何かを動かす力になっているということは大事なことですね。あたりまえでない方の極にある浅倉大佐という人物に対するのにこれ以上のものはありません。
映画化を前提に書かれた物語ということで、とりわけ潜水艦戦についてはとても映像を意識した描写になっているのだな、と感じました。いや、というか、ここまで細やかな文字で書かれた映像を、特撮を使うとはいえ映画という限られた時間で表現しようとするとかえってその方が大変だな、と。すぐれた原作というのも映像化を前提ししてしまうと考えものなのかもしれません。ローレライという空想的なシステムも、物語とマッチしています。ローレライを抜きにして理想だけを語るのであれば、青臭い戦争ものに思えたかもしれません。やはり守るべきものを守るという決意はとても大事なことなのだと思います。
終盤、回想という形で語られる戦後の日本、「でも果たせなかった約束もある。子に誇れる国を造れ、自由を腐らせるな」に、頭を殴られるような思いがします。「そういうことも全部ふくめて、いま私たちは生きている」それは、肯定でも否定でもなく「なぜ」と問い続けることが大事だということでしょう。人というのは、その肯定と否定の間で揺れ続けながら、なぜだという問いを続ける生き物に違いないのですから。

余談ですが、このセットについているフィギュアもなかなかいい感じです。「伊507」はドイツに所属していた時の仕様で、艦名の表示が「UF-4」になってます。ナーバルも同じく「PsMB1」。パウラの胸像までつけるのはやりすぎのような気もしますが。この限定セットはフィギュアが売りなのかもしれませんが、ぼくとしては書名が銀色のドイツの亀の子文字で"Lorelei das Lied zum Ende des Krieges"と表記された黒い特装のブックカバーがよかったです。とりわけ背は格好いいです。

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