『家族趣味』(乃南アサ) 感想
奇妙な味の短編集。借金してでも宝石を集めることをやめられない女性の悲劇を描いた「魅惑の輝き」、自分の肉体を鍛えることに取り憑かれた男の話「彫刻する人」など5編。どこにでもいるような人々を主人公にしているだけに怖い。読みはじめた時は、そうだよなこんな人いるよなとか笑っているのですが、読み進むにつれて顔がひきつってくるのが分かる。絶品なのは第3編の「忘れ物」。そこに仕掛けられたトリックもよいし、ストーリーもよい。でも、読了してからちょっと粛然としてしまったです。怖いというよりは悲しい物語ですよね、これって。女性読者諸氏の感想やいかに?(1997/5/25)
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